著者、板越ジョージからのコメント
 
今のニューヨークを知って下さい NYには多くの日本人が住んでいます。私のように駐在員でも外交官でもなく日系～世でもない、いわゆる中国で言う華僑のような日本人「新日系人」と呼ばれる日本人はＮＹだけで２－３万人にのぼります。にもかかわらず、今回のテロに関する日本での報道は、日本企業の駐在員の消息に集中していました。もちろん総領事館からの安否確認の電話もありませんでした。
この本はあの日、あの時、何が起こったのか。何を感じ、その後何がどう変わったのかを、NY在住の日本人数十人に取材したものです。この時期だからこそ、やっとみんなの重い口が開きました。日本人の体験したテロをドキュメンタリータッチで書き上げました。あわせて当時の私の心境もまとめています
日本でもすでにテロの関連書はいくつか発刊されていますが、在米日系人の本心を書いた本は今回が初めてだろうと自負しています。
NYに住む日本人のメッセージを受け止めていただけたら幸甚です。もし、日本でこのような惨事がおこったらと思うとぞっとします。私たちの経験が少しでも日本の今後に役に立てたら亡くなった方々も喜んでくれることと思います。今回のテロはアメリカだけの出来事ではないと思います。もう一度、日本の皆様にもこの件について考えていただきたいと思います。
是非ご一読ください。